Minority Hour
こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。
Second Love
拍手を交換しました。
クラウドとマリンの会話でクラティです。
この胸で確かにその存在を主張する、強い恋情。
その出処に、100%の確信を得てる人なんているんだろうか。
少なくとも俺には無理だ。
だって俺は、君に二度恋をしたんだから...
Second Love
「ねぇ、どうして空は青いの?」
今日何度目になるかわからないそれに吹き出しそうになるが、なんとか顔を取り繕う。
“なんで?”
“どうして?”
“あれなぁに?”
最近のマリンは、口を開けばこの調子だ。
覚えてないだけで、俺もこの子と同じ年にはそうだったんだろう。
“フェンリルには電池が入ってるの?”
“クラウドが好きな色は、何色?”
“お酒を飲むと、どうして顔が赤くなるの?”
“私は小さい頃どんなだった?”
簡単に答えられるものから、俺も答えを知らないものまで。
“空が青い理由” は、その真ん中だ。
少し考えてから答えた。
「近くじゃわからないけど、空気にはほんの少しだけ薄い青色がついてるんだ」
「それが沢山重なると、ちゃんとした青に見えるんだよ」
本当は粒子の拡散だか光の波長だか、小難しい事情が重なっているはずだがあえて嘘をつく。
もう少し大きくなったら、ちゃんと教えてあげよう。
人前で恥をかかないように。
だって今は、理解できない。
幸いマリンは俺の答えを気に入ってくれたみたいだ。
「ふぅん、青いんだぁ...!」
目の前の空気を手でかき混ぜたり、必死に目を凝らしたりする。
それに飽きた頃、マリンは全く種類の異なる次の質問に移った。
「クラウドは、いつからティファの事を好きだったの?」
今度は即答する。
「今のマリンより小さい時だ」
でも同時に思うんだ。
それは本当に、真実なのか?
俺はこう仮定する。
16の時に記憶喪失になった人が、5年後にその初恋を思い出しても、そのままそれがすんなり今の恋へと繋がるだろうか?
君への恋心は、あの時の俺のアキレス腱。
自分の弱さの証。
怖くて認められなかっただけで...
過去の記憶なんかに頼らなくても...
君への気持ちは育ってたに違いない。
きっと俺は、君に二度恋をしたんだ。
それでもああ答えたには訳がある。
マリンは忘れてるけど、あの質問は2回目だ。
あたかも自分を褒められたかのごとく笑顔を弾けさせた1度目の反応が見たくって、俺もまた同じ事を言う。
それに今は、理解できない。
もう少し大きくなったら、ちゃんと教えてあげよう。
俺のちょっとした態度や発言で、すぐ疑いを持つ君。
だけどそれは失礼だ。
嫌いになる?
長い人生だ。
そういう事もあるかもな。
でもこれだけは自信を持って言える。
結局俺の気持ちは、元通りの所に戻ってくる。
だって俺は君に二度恋に落ちた。
だからきっと俺は、何度でも君に恋をする。
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ポエマーになってみました。
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