Minority Hour
こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。
No one in charge?
クラウド奮闘のギャグ系です。
参考数値:裏度数【 ★★★☆☆】
参考数値:裏度数【 ★★★☆☆】
漆黒の闇の中、傍らに寄り添い安らかな寝息を立てる女性と異なり、その顔は憂鬱に翳(かげ)っていた。横たえた頭部の斜め後ろに置かれた時計と、暗がりにぼんやり浮かび上がる寝顔を見比べ、深く溜息をつく。
(ティファ...ごめん...)
ようやく汗の乾いた剥き出しの胸に添えられた華奢な手をそっと握り、クラウドは目下自分を苦しめる要因達一つ一つを省みる...
No one in charge?
「...はっ...!はっ、あ...クラウド...!」
自らを恋しげに呼ぶ熱っぽい声に、クラウドは目蓋をゆっくりと持ち上げる。薄暗闇に慣れた目に映るのは、眉を寄せつつも隠しきれない官能の滲み出た妖艶な顔。シーツに突き立てた両手の間で、ティファは下半身に受ける一定のリズムに顎を無防備に上げ、白い喉元を曝す。息を荒げ、クラウドは激しく抜き差ししながらトロンと溶けそうな紅茶色の瞳に食い入った。
(はっ...!)
だがすぐに首を振り、慌てて目を背ける。やばい、これじゃいつもの二の舞に...
しかしずらした視線の先がまたまずかった。そこは「あっ、あっ...」と小刻みに喘ぎ声が漏れ出す濡れた唇から30cmほど下方...
(ゆ...揺れてる...)
彼女程の質量を持つそれが腰の動きに連動してそういった動作をするのは予測範囲内であるし、クラウドは幾度となくその様子を目の当たりにしてきた訳だが、それらは荒ぶる本能の抑制には何ら役に立たず、両手は二つの膨らみの魅惑的な上下運動をくい止めるかのごとく吸い寄せられ...
(...って、駄目だろ!!)
記憶中枢に克明に刻まれた悩ましい感触に辿り着く寸前、彼は懸命に耐えた。
「ティファ、後ろから...いいか?」
「あ......」
眼下で理性を揺さぶる誘惑からの逃げ道を模索し、小脇で踊るふくらはぎに手をかける。だが、若干の羞恥を示しつつも力が入らずなすがままにされるしなやかな肢体が90度を回り、うつ伏せまで到達した時、クラウドは自分を締め付ける角度の変化に新たな苦悩に襲われる。
(くっ......き、つ...!)
“や、やだ...こんなかっこ...”
恥ずかしがりやな彼女がこの体勢で繋がり合うのを許してくれたのはつい最近で、クラウドもこの刺激に対し差ほど免疫はない。加えて...
(背中...綺麗だ...)
暗闇にもツルリと光を放つ肌が描く流線型に、クラウドは釘づけになる。クッキリと浮き出た肩甲骨。適度に張り巡らされた筋肉が生み出す、背骨に沿った窪み。下腹部に打ち付けられる、肉厚なお尻の弾力...当然それらにも免疫はなかった。
(って、あ...あれ...?)
先程までウエストの一番締まった箇所に添えられていたはずの手の位置にクラウドは茫然となる。いつの間にかそれは揺れるティファの身体を最も固定し易い双丘へと、いつもの癖でスライドしていた。先程我慢した分を堪能するかの様に独りでに好き方題する指にほとほと嫌気がさし、喝を入れ直しそこから離れようと...
「...っ!...あっ!!」
(...え?)
次の瞬間、肘が折れ突っ伏すティファに無情にもそれはむぎゅっと押し潰され、クラウドはこの上ない悲(幸)運を天に嘆く。
「やぁ...っ...」
事故とはいえ、ティファの方から豊満な乳房をこすりつけられ、更には上半身を立て直そうとするが一向に上手くいかない不本意な涙目が焦った様にチラリとこちらを見やり、何かがプツンと弾けた。
滑らかな弧を描く背中に熱い胸板をピッタリと重ね合わせ、豊かな胸の中心で固く隆起する突起を指先でこねくり回し、本格的に体中で彼女を感じ始める。駄目だ、このままじゃ...このままじゃ... もってかれる!!
「きゃあっ!!」
渾身の力を振り絞って身を離し、太ももの片方を持ち上げティファの身体を反転させた。
「んっ...いやぁ!クラウド...ダメ、恥ずかし...」
全身が見渡しずらいという利点に胸を撫で下ろしたのも束の間。
「やめて...ぁんっ...お願い...!」
揺さぶられる度に甘い声を放ちつつも、抗議をやめない上気した頬にゴクリと生唾を飲む。ベッドの中に限らず、シャイな彼女が抵抗を見せる時、何かに火が付き益々無理を通したくなる衝動に駆られるのはクラウドが随分と前から自覚している性癖だった。
片足を肩に乗せられ交差に交わり露わになった秘部を必死に覆う仕草に高揚し、更に硬度が増していくのを感じる。“もう、頑張るの...やめよう?” 絶望的な囁きが遠くで聞こえた気がした...
「ティファ!俺、もう...!!」
一段と強い快感を求め、ギリギリの所まで引き抜き、勢い良く貫こうとした時だった。サイドテーブルの置時計の分針がカチリと意味深な音を立てて一目盛進み、クラウドはギクっとする。
「くっ......」
そして悲痛の声を漏らしつつも、体を折り曲げティファの肩に額を当て、何とか持ちこたえた。このままちょっと休めば...何とか... 動きを止め、深呼吸で息を整えていると、汗の滴る両頬が柔らかい手で優しく包まれ、ハッと顔を上げる。
「ん...クラウド、その ...... ...............................いいよ?」
恥じらいつつも全てを許容する慈愛に満ちた表情に屈すまいと、クラウドは今一度自分を鼓舞...
「.........................うん ...」
「あっ!クラウド!!あぁあっっ!!んぅ...!」
「ティファ!あっ...ティファ!!... イくっ!!」
気付けばティファの腰を鷲掴み、期待を裏切り訪れたのは、階下に声が響くのも忘れこの上ない快感の波に身を投げ出す至福の瞬間だった...
静まり返った真っ暗闇に、ハァ...と溜息が吸い込まれていく。
俺はまた...また、更新出来なかった...
無我夢中になりつつも視界の片隅でとらえた二つの数字の引き算の結果を検証し直すが、値は当然変わらない。もう一度重たい息を吐き、肩に頭を預けスヤスヤと眠る姿を改めて観察する。瞳を閉じるとやや幼くなる顔は、初めて目を奪われた頃のものに洗練された美貌が加わり、理想そのものだった。
シーツ越しにもメリハリを保つ身体も手伝って、この街で彼女を振り返らない男はいない。半身に寄せられたきめ細やかな肌は空気の入り込む隙間も許さずしっとりと吸い付いてくる。
......俺のせいじゃない気がしてきた。
責任転嫁により少し気の楽になったクラウドは、“本日の記録” はひとまず隅に追いやり、近く訪れるはずの未来に希望を託す。
「んん...クラウド...」
身じろぎする肩をそっと抱き直し、目標を定める。例えば.........そうだな、さっそく明日とか。緻密な “反省会” の結果、再びやましい事で頭が一杯になったクラウドが、リベンジの日程をちゃっかり早めに設定した事を、夢の中の彼女はまだ知るよしもなかった..
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べっ、別に遅いとも早いとも言ってないんだからねっ!
No one in charge?=誰のせい?
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