Minority Hour
こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。
見えない鎖 ~Side Cloud~
星痕発症直後のクラウド。
暗く、狂気めいた描写が入ります。
~Side Tifa~、と対になっております。
Cloud→Tifaの順でお読み下さい。
一歩
また一歩
その色のない世界へ踏み込む度に
色彩を失っていく俺の体
性懲りも無く期待する
同様に失われていないかと
それを嘲笑うかのように
更に黒く濃く滲む、俺の死痕
粘り気のある液体を滴(したた)らせながら...
後ろはもう、振り返らない
見えない鎖 ~Side Cloud~
ベッドからそっと立ち上がり、カーテンを開けた。
今宵は月夜。
浮かび上がる、微かに上下する青白い胸元。
俺は狂ってる。
だって心から望んでしまった。
そこからどす黒いコールタールの様な粘液が吹き出る事を。
それが叶わないなら、真紅の鮮血でもいい。
俺の死を知った君はどうする。
一度は打ちひしがれる。
でもその後は?
君は強い人だ。
きっと乗り越えて生きていく。
そしていつか抱かれるのか?
俺とは違う男の汚い手に。
恍惚とした表情を浮かべて。
ソンナコト
ゼッタイニ、ユルサナイ
ティファ、君は苦しむんだ。
俺と一緒に。
俺と同じくらい。
いや、俺以上に。
何もわからず。
一人置いてきぼりにされたまま。
君は俺に電話を掛け続けるだろう。
俺がそれに応えない限り永遠に。
俺は狂ってる?
いいや、誰よりも正気だ。
俺なしで生きる君の幸せなんて願えない。
他の誰かになんか、絶対に渡さないよ。
俺は今、君の身体にキツく巻き付けた。
ティファ、それは簡単には外れないよ?
むしろ日に日に君の身体を締め付け、いつかはその心臓を押し潰すんだ。
俺の腕に巣食う悪魔が俺の命を奪い去るのと、どちらが先だろう。
穏やかな顔で部屋を後にする。
一人じゃない。
君がいる。
そんな身勝手な安堵に包まれたまま。
月明かりが照らす、モノクロの世界へ向かって。
******************
いっぱいいっぱいだったのはわかりますけど、黙って出て行ったらティファが傷つくことぐらいわかってたでしょうに...
確信犯?まさかね。
でも、そんなのも萌えると思い書いた妄想です。
そのままの勢いで、~Side Tifa~の方へどうぞ。
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