Minority Hour
こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。
Oh, Captain!
本編、シド×ティファ×クラウドです。
品のない系のギャグでーす。
品のない系のギャグでーす。
Oh, Captain!
緑色をした透明なゼリー状の物質に拳がズブりと呑まれる。捉えどころのなさに嫌な予感を覚え慌てて引き抜くが、ワンテンポ遅れをとった身体は自在に形を変える波にドロリと襲われ捕らわれた。
「やだ!なにコイツ!?」
「ティファ、魔法だ!」
クラウドは細腕を掴むドロドロを剣で叩き切りティファを解放し、同時並行で呪文を詠唱し炎を放つ。そのスライム状のモンスターは蒸発し咆哮を上げながら跡形もなく干上がった。出る幕のなかった飛空艇乗りは咥え煙草もそのままに呆れ顔だ。
「プリンを殴るたぁ、無謀なことするねぇ」
「もう、知ってたなら教えてよ!」
「言う間もなくオメーが突っ込んでっちまったんだろーが」
剣についた粘液を拭うクラウドも、敵の性質には精通していたようだ。
「有名なやつだ。モンスター図鑑にでかでかと載ってただろ」
「女の子はそんなもの読まないの!」
「男にとっちゃバイブルよ」
あちこちにこびりついた汚れを拭い去ろうとするティファは、「最悪。髪にもついちゃってる...」と手探りで粘着物を絡め取る。細くて真っ白な指にトロリと糸が引き、なんとなしに眺めていたクラウドは脇腹がムズっと痒くなる。
な...なんかエロいな、この光景。
ゴクリと鳴った音に振り向くと、中年男の鼻下が異様に伸びていてギョっと目を見張った。彼は迷わずティファに歩み寄る。
「おい、ティファ。そのヌルヌルのベタベタ、俺が取ってやる」
「そう?ありがと、シド」
疑いもせず無防備に背後を預けるティファに慌て、クラウドはエロ親父の首根っこを掴み「触るな」とズルズル引き離す。
「あん?お前ティファは幼馴染以外のなんでもないとか言い張ってたじゃねぇかよ、あれはただの強がりか?」
「たっ、大切な幼馴染に...いやらしいことをするのは許さない!」
「おーおー能書き垂れやがって。おいティファ、さっさと来い」
「ティファ、変なことされるぞ。やめとけ...もがっ!「んだとぉ!ヘタれチョコボはすっこんでろってんでい!!」
男同士もみ合いをしていると、「ねぇ」と呆れ声でツンツンつつかれる。
「そろそろ出発しない?」
シドはティファの全身を隈なく見渡しポカンとする。
「とっくに綺麗にし終わってるよ。シドったら、クラウドとずっと話し込んでるんだもん」
チィっ!と舌打ちし、シドは胸ぐらを掴むクラウドの腕を乱暴に払いのけた。クラウドもフンとそっぽを向くが、シドがスっとティファに耳打ちしだすのを怪訝に思う。
「リーダーさんは、俺がお前の体に触るのが羨ましくてたまらないらしい」
ティファの肩がピクリと揺れ、クラウドは慌てふためいた。
「お前がびしょ濡れの姿を見ると破廉恥なことばかり思い浮かぶんだと」
「ちっ、違っ...!」
「あん?何が違うんだ?いやらしいとかナントカ言ってたよなぁ、お前」
違わないけど、違う!不条理な思い違いを解こうとクラウドはティファの行く手を阻む。
「ティファ、誤解だ。俺はただシドからティファをかばおうと...「クラウド、そのマテリア貸して」
現状、手元に唯一つである緑色のマテリアをよこすよう乾いた笑みは命ずる。
「私、後衛に下がるね。前はよろしく」
してやったりとニカっと歯を見せるシドも肩をトンと押された。
「シド、あなたもね」
「ああっ!?!?」
盾として立たされた二人の前方には、森の木の枝からボタボタと落ちる無数のプリン達が待ち構えていた。
「魔法マテリア、持ってなかったの?」
「ああ、一個しかなかった...」
ゲテモノの体液にまみれ疲弊した男子達に守られ、ティファは無傷のようだ。エアリスはその様子に前衛部隊の活躍を思い浮かべる。
「へぇ。二人とも、偉い偉い。よかったね、ティファ?」
「うん。全っ、然っ!偉くはなかったけど、結果的にはよかったよ」
ようやく出会えた真っ当な仲間の腕を取り、ティファはさっさと宿屋の部屋に引き上げる。残された二人は視線をバチバチと飛ばし合い、引き続き低レベルな争いを繰り広げるのだった。
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DDFF OO、ボコボコ殴る系統がスタメンなのでうっかりプリン出てくるとショエーとなります。
7は魔法しか効かないモンスターっていたっけなぁ?殴っても殴っても1しかダメージを与えられない亀のような河童のようなのは覚えてます。
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