Minority Hour
こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。
Hold on!
拍手を交換しました。
も一つライフストリームイベント後、本編です。
PHSでからかわれるクラウド。
別行動をしていたもう一つのチームと、街の適当な飯屋で落ち合う。昼飯を済ませると、ユフィとナナキはこれ見よがしにティファに飲み物をせがみ出した。
何も俺がいる前でしなくてもいいだろ...
斜向かいに座る姿をチラリと見やれば、やかましく騒ぐ二人を「はいはい」と冷静に宥めつつも、その頬は案の定やや赤い。なんだか申し訳なくなり小声で謝罪する。
「ごめん、俺のせいで...」
「別に...クラウドは悪くないわ」
...ん?確かにティファが当てを外したのがいけないのか。いや、でもやっぱり...
「俺のせいだろ」
「もういいから...」
俯き消え入りそうな彼女に、それ以上何かを言うのはやめた。
...数日ぶりの笑顔を拝むまでは、まだ遠い。
Hold on!
『えと、魔法マテリアオッケー、支援マテリア全部ある、召喚マテリア...』
『マテリアはいいから、みんな変わりないんだな?現在位置は?』
『もち元気元気~!場所も予定通り!!...ってティファが言ってた』
その一言にほっと胸を撫でおろす。初の組合せで多少不安はあったが気の合いそうな三人だ、どうやら問題なく目的を達成してくれたらしい。
だが大まかな報告を受け通話を終わらせようとすると、ユフィの声のトーンが変わる。
『いいの?話さなくって』
...確かに構成を考えるとかけてくるのはティファだろうと読んでいたので肩透かしを食らったが、それをユフィに伝える訳にもいかない。
『どうせ明日の昼には合流だろ。...いいよ、無事がわかれば』
だが話は当然ここですんなりとは終わらなかった。
『うわっ、冷た~~い...
こっちは凄い話したそうにしてるのにさぁ』
『そういう口から出まかせはもう聞き飽きた』
この手の常套手段に耐性の出来た俺は全く動じない。
『そんな事もないんだな~これが。
今も隣で拗ねて膨れっ面してるもん! ...ねっ?』
PHSから口を外しすぐ側に確認を取る行動が演技に見えず、ほんの少し動揺した。...まさか本当に?
『まぁ、そこまで言うなら...少しだけ...』
『そう来なくっちゃ!すぐ代わるねん』
電話口から消えた気配にやや身構える。そういえば話すのは三日ぶりだ。半日早くあの声を聞けるのは確かに悪くない。それにユフィの話を鵜呑みにした訳ではないが、もしかしたら俺のいない所ではティファだって意外と...だったらここで断るのは流石に冷たいよな。
しばらく待つと耳に微かに届いた息遣いに、俺は緊張を悟られないよう咳払いをするとまくし立てた。
『あ、ティファか?ええと、特に用はないんだけどユフィが無理やり...』
そこでクスクスと上がった笑い声に違和感を覚え、口をつぐみ耳をすませる。
『...ユフィ、ティファだなんて一言も言ってないと思うんだけど?』
.............やられた。
『賭けに負けたからティファは明日ジュースおごりだね。オイラ、ユフィの言う通りにしてよかったよ』
『...もう切るぞ』
『ひどいや!話したかったのがオイラだったら興味なし?』『信じた?信じた?クラウドまさか信じちゃったの??ティファの拗ねた膨れ面、想像しちゃったの~!?ゲラゲラゲラゲラ...』『もう!二人ともっ!いい加減にしなさ~い!!』混乱をきたす電話口の向こうを無視してブチっとボタンを押した。
額に手を当て溜息をつき、その人選に対する評価を覆す。
あの三人はやはり今後はなしだな。
戦闘に支障はないが...緊張感がなさ過ぎる。
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ティファ・ユフィ・ナナキのパーティーだなんて可愛すぎる...
Hold on=(電話で)少々お待ち下さい
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