忍者ブログ

Minority Hour

こちらはFF7 クラウドとティファ のCPを中心とする二次創作小説を扱うサイトです。初めての方は「About this blog」をご覧下さい。コメントはwebclapからお願いします。

   

NANAKI's diary


まさかのナナキ視点でお送り致します。
予測済みかもわかりませんが、ギャグです。
しかしクラティです。






オイラは旅の仲間が大好きだ。

最初は少し気取っていたオイラ。
でももう背伸びはやめて、すっかり皆に心を開いてる。

そんなオイラだけど、一つだけ苦手な組み合わせのパーティーがあるんだ。

それは...


NANAKI's diary


オイラは今宿屋の廊下をトコトコ歩いてる。
これはある人には内緒の、オイラの日課だ。
おっと、そろそろティファの部屋の前を通り過ぎるぞ、足音を鎮めなきゃ。

「おう、来たか」

向かったのはシドの部屋。
オイラに最初に気が付いたのはバレットだ。
そして、‘ある物’ をビニール袋から出してくれる。

ビーフジャーキーだ。

オイラはコレに目がない。
この部屋のお酒の臭いは勘弁だけど、好物のこいつのためならなんのその。
あまりにもそれをパクつくオイラを見兼ね、ある日ティファは言った。

「ナナキ?好きなのはわかるんだけど、あまり食べ過ぎちゃダメよ?
特にナナキの体は人と違って塩分の取り過ぎは...」

と説教を始める。
『初めてのペット』という題名の本を開きながら。

失礼しちゃうな。
オイラをそこら辺の猫とか犬とかと一緒にしないでくれる?
実際、オイラの体はこいつを食べてもピンピンしてる。
でも、ティファはオイラを心配して言ってくれてるんだ。
そんなティファの気持ちに感謝して、今日もオイラはそれを秘密のままにする。

「正直、負ける気がしまへんわ~」

「俺様はタバコ1ダースってとこだな」

「...意外と弱気だな、シド」

「ティファさんにゃ悪いが、ここは勝ちに行かせてもらうぜぇ!!!」

「あったし~は当然、マっテリア~♪」

ん?
さっきから、皆なんの話をしているの?

「クラウドの事を好きな二人についての博打(バクチ)よ」

シドはその笑顔とは正反対な白い歯を見せニヤリとやる。

オイラもクラウドの事、大好きだよ!

「ナナキはん、その ‘好き’ とは少し意味が違うんですわ」

ケットが細い目をさらに細くする。

オイラも少しは知っている。
この世には二種類の ‘好き’ があるってこと。
今話してるのは、別の方?
え、じゃあいったい誰の事!?

「見りゃわかんだろ、ココには居ない二人に決まってるだろーが!」

バレットが唾を飛ばしながら叫ぶ。

ということは、エアリスと...ティファ?

三角関係っつーんだよん。
あ、ナナキにはちょっとまだわかんないか~?」

からかうユフィに少しムッとしつつも、オイラは驚きを隠せない。
意外だったのはティファの方だ。
だって、エアリスは丸わかり。
買い出しの時はいつも当番でもないクラウドに荷物を持たせて帰ってくるし、クラウドと同じパーティーだとニコニコしてる。
クラウドも、まんざらでもなさそうだ。

でも...ティファ?
そこでオイラは今日の昼間のパーティーを思い出す。
それはオイラが最も ‘苦手’ とする組み合わせだった...





「平気か?」

膝を擦りむいたティファに声を掛けるクラウド。

「ええ。これくらい、何て事ないわ。
先を急ぎましょ?」

...ここまでは良いんだ。
二人は戦闘中の息がピッタリだ。

「ティファ!」
「はい!」

お互いそれしか言い合わないのに、ビックリする程噛み合った連携プレイ。
問題は、その後だ。

ひとたび戦闘が終わると、二人は不自然なくらい話さない、目も合わせない、歩くのは何故かいつもオイラを真ん中に挟んでだ。
喧嘩してるようにも見えないし...だからオイラはビクビクしながらその張り詰めた空気を破ろうとする。

「ねぇ、クラウド。
昨日のティファのシチュー、美味しかったね!
ティファは料理も上手くて可愛くて、将来絶対良いお嫁さんになるよね!!」

「え?...あ、ああ。そうかも...な

首の後ろを掻きながら下を向くクラウド。
えぇ~!?
せっかく褒めてるんだから、もっとちゃんと同意してよ。
クラウドだって、おかわり二杯もした癖に!
案の定、ティファはそれを見て心なしか少し寂しそうだ。

挫けるもんか!

「ねぇ、ティファ。
さっきゴブリンを一発で倒したの、クラウドかっこよかったねぇ!」

「え!?...う、うん。 かっこ...よかった...かな?

ティファ...なんで疑問系なの?
赤くなりながら消え入りそうな声で言うティファ。
顔を隠すようにそっぽを向いてしまう。
それを見て、口はへの字、眉はハの字にするクラウド。


せっかくオイラが頑張ってるのに...

ぜんっぜん、盛り上がらない!


その癖二人はオイラに聞くんだ。
それは二人のパーティーがバラバラな時の事。
ピッタリ揃った内容を。

「なぁ、ナナキ。昨日ティファ足に怪我したよな。
まだ今日も痛そうだったか?」
「ねぇ、ナナキ。
今朝クラウド少し咳してたけど、もう治ったのかしら?」

別に隠す事じゃない。
仲間を心配するのは当然の事だ。
だからオイラは素直に教えてあげる。
ありのままを。

「そうか。よかった」
「そう。ありがとう!ナナキ」

笑顔を見せる二人。
オイラも吊られて笑うけど、何かが腑に落ちない。





このままじゃ、ティファの ‘負け’ なんじゃないの?

そう言うオイラの予想に反して、その賭け事はどっこいどっこいで進んでいるらしい。
シドに言わせれば、ティファのそういうところが逆に「そそる」んだって。

「誰にも言うんじゃねぇぞ。特にティファにはな」

そうだね。
きっとすぐ様あの鉄拳が飛ぶと思うし、皆のご飯は半分 ‘カット’ だ。
オイラもとばっちり受けないように気をつけなくちゃ。

『しかし二人共、何が良かったんだ?』

声を揃えるみんな。
一人を除いて。

「人を好きになるのに理由など必要ない」

なんか、すっごく実感が籠ってるよ...ヴィンセント。

もう一つの ‘好き’ って、思いのほか複雑だ。
あ~あ、お腹も一杯だし、オイラもう眠くなってきちゃったよ...





そのままシドの部屋で眠ってしまったオイラは、朝部屋を片付けに来たティファに、大量のビーフジャーキーの抜け殻と共に発見されて怒られた。
そしてそれは今も続いている。

「酷いわナナキ。内緒にするなんて。
こっちは心配して言ってるのよ?」

...ごめんね、ティファ。
そんなに言うなら、少し我慢しようかな...
ティファは、しれっとタバコをふかす共犯者も恨めしそうに睨んでいる。
今日はティファとシドのパーティーだ。
きっと皆と合流した後、今日も夕飯前にはあの言葉が聞けるぞ。





オイラは背中に感じる気配をわざと無視して、その日泊まることになった宿屋の廊下を歩く。

「なぁ、ナナキ」

そら来た。
でも、今日のオイラはいつもと違う。
また少し、大人になったんだ。
だからオイラはほんのちょっとの意地悪をする。
だけどそれは、二人を応援する思いを込めて、だ。

ねぇ、クラウド。

ティファもだよ?



「オイラに聞かないで、たまには本人に直接聞いたらどう?」


******************


...何故にゴブリン?

結局ナナキは猫寄りなのか、犬寄りなのか。
DDFFでは犬をほのめかされていたんですっけ?
どのみち人様の食べ物は厳禁なはずですが、500年後にもピンピンした姿を見せた彼。
恐るべし、ギリガンをも吹き飛ばすナナキの生命力。

15、6歳にしてはちょっと頭の弱い子みたいになっちゃってますが、そこはピュアと言う言葉に置き換えて下さい。

この世にナナキを嫌いな人などいるのでしょうか




PR
  

最新記事

(12/31)
(12/31)
(08/11)
(05/03)
(05/03)
(05/03)
(05/03)

WEB拍手

Copyright ©  -- Minority Hour --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]